「Wi-Fi」とは

今回は「Wi-Fi」という言葉を解説いたします。
これは、Wireless Fidelityの略語で、「ワイファイ」と読みます。

「Wi-Fi」とは、無線でPC同士のデータ交換や、インターネットへの接続を可能とするために、通信の「標準規格」を満たしていることを証明する「認定証」です。

最新のノート型PCをお使いでしたら、その本体に「Wi-Fi CERTIFIED」というロゴシールが貼り付けられていませんか?
そのロゴシールは、通信の互換性の標準規格を満たしていることを証明するもので、「Wi-Fi」認証を得ている機器同士の接続が容易に行えるのです。

最近では、無線LANの普及に伴い、通信機器の相互接続性が重要になってきており、ノートパソコンや小型のPDA、先日ご紹介したスマートフォンなどが、相互に情報通信や接続が可能になっていますが、それらは「Wi-Fi」として認証を得ているのです。

さて、日本でもっとも普及している「Wi-Fi」の認証を得ている機器は、任天堂の携帯ゲーム機、NINTENDO DSで、世界中で5000万台以上普及しています。
加えて、ソニーの携帯型ゲーム機、プレイステーション・ポータブル(PSP)も「Wi-Fi」です。さらに、最近のノートパソコンのほとんどが「Wi-Fi」であり、話題のiPhoneなど、今後発売されるスマートフォンも「Wi-Fi」です。

このように、今後ますます個人が所有する「Wi-Fi」の認証を持つ機器の数は増加しますので、無線LANによりインターネットへアクセスできる環境があれば、どこからでも通信が可能となるでしょう。

実際、「Wi-Fi」を使ったインターネット接続サービスは、いくつかの空港や駅、カフェなどで提供されていますので、気軽にメールを送受信したり、ウェブサイトを閲覧している人も多くなってきました。

アメリカでは、Googleがサンフランシスコ市内全域で、無料の「Wi-Fi」インターネット接続サービスを提供しているという例もあります。
日本でも、こうした環境が整備されれば、「Wi-Fi」を使ってインターネットにアクセスすることが今以上に活発になることでしょう。

では、この「Wi-Fi」の普及が医薬品マーケティングにどのような影響は及ぼすでしょうか?

「Wi-Fi」の利点は、外出先でも気軽にインターネットにアクセスできるということにあります。
例えば、学会会場で「Wi-Fi」が利用できれば、最新データのダウンロードや閲覧、ランチョンに関するアンケートへの回答などをインターネットで行うことが可能になります。

つまり、セミナーなどにおいても、製薬企業とドクター双方に「Wi-Fi」のPCがあれば、データ交換や通信が可能となるので、「インタラクティブなイベント」を企画することが可能になるのです。

「Wi-Fi」をはじめ、インターネットを取り巻く通信・機器環境が変化することで、従来、実施することが難しかった企画が簡単に実行できるようになります。
今後の医薬品マーケティングでは、インターネットを活用したマーケティング企画の選択肢はますます広がります。
マーケティングの担当者は、「テクノロジー」自体を詳しく知る必要はないでしょうが、「どのような企画に活用できるか」を考えるために、最新のテクノロジーの動向にも注意をはらう必要があるのではないでしょうか。