VUCA時代の医薬品マーケティングには何が必要?

さて、今回のテーマは、「VUCA(ブーカ)」。

ここ数年、日本や世界の経済界で「VUCAの時代」という言葉が飛び交っています。

VUCAとは、

・Volatility(変動性・不安定さ)
・Uncertainty(不確実性・不確定さ)
・Complexity(複雑性)
・Ambiguity(曖昧性・不明確さ)

という4つのキーワードの頭文字から取った言葉です。

現代の企業の経営環境、さらには個人のキャリアを取り巻く状況を表す
キーワードの1つになっています。

この言葉は、1990年代にアメリカの軍事領域において用いられてきた言葉で
「予測不能な状態」のことです。
それが、今では経済やビジネスの環境を反映した言葉として
使われるようなったのです。

その背景としては、

・世界経済の急速なグローバル化の進展
・IT技術の進歩に伴うイノベーションの加速

が相まって、ビジネスモデルの崩壊と再構築、
それに伴う雇用制度の変革など、
今まででは考えられない速度で世の中が動いています。

アマゾンの台頭による百貨店ビジネスの衰退や
シャープの液晶パネル事業の衰退などもその1つです。

また、SNSが一般化することで、
個人の力がビジネスに大きく影響を与えるようになってきました。
億単位の年収を稼ぐYouTuberの登場などで、
「YouTuber」があこがれの職業になることなど、
数年前では考えられないことが起こっています。

また、企業の不祥事などがあれば、今や、すぐに炎上なども起こります。

世界レベルの話から個人レベルまで本当に、今や時代はVUCAです。

今後は、医療の分野でもITやゲノムなどとの融合が進み、
今までの枠組みでビジネスモデルを考えられなくなる可能性もあります。
また、医薬品業界だけでなく、思わぬところから
競争相手が出てくる可能性もあります。

VUCAの時代は、製薬業界にも医薬品マーケティングにも
大きな影響を与えることでしょう。

そんな状況下で医薬品マーケティングにどう取り組んでいけば良いのでしょうか。

残念ながら、答えはありませんが、

・医薬品業界内だけでなくヘルスケア関連ビジネスにもアンテナをはる
・テクノロジーの進展にも常にアンテナをはり、どんな影響があるかを考える
・小さくても良いので新たな手法を実験的に進めてPDCAサイクルを早く回す
・患者起点の意識と行動を今まで以上に取り入れる

などが必要ではないでしょうか?

VUCA時代の医薬品マーケティングについて、
俯瞰的な視点で見直してみてはいかがでしょうか。

このコンテンツが、医薬品マーケティングのアイデアのヒントになれば幸いです。