「RSS広告」とは

今年も引き続き、新しいIT用語の解説と医薬品マーケティングへの活用方法をお届けしようと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。さて、今年最初の用語は、最近、注目を浴びつつある「RSS広告」です。「RSS」とは、「Rich Site Summary」の略で、以前、このメールマガジンで解説しました。
一言でいえば、「ウェブサイトの更新情報を配信するサービス」で、「RSS」を「お気に入り」や「ブックマーク」と同じように登録するだけで、ウェブサイトの更新情報が、ウェブブラウザに文字情報として表示されるものです。

これまで、アクセスしたにもかかわらず更新されていなかったウェブサイトにがっかりした、という経験がどなたにもあるかと思いますが、「RSS」を利用することで、そうしたことがなくなるため、ここ最近、多くのウェブサイトで採用されるようになった機能です。
「RSS」を利用すれば、いちいちウェブサイトにアクセスするよりも短時間に、多くの更新情報を得ることができるため、最近、普及しつつあります。

もちろん、当社のウェブサイトにも「RSS」機能は備えられていますので、お試しいただければ実感できると思います。

さて、今回の「RSS広告」ですが、まず、実際の画面を見ていただきましょう。
それぞれの文字情報がコンテンツにリンクし、途中の「AD:」というのが「RSS広告」です。
RSS画面

「RSS」を利用されたことのある方はご存じかと思いますが、「RSS」は文字情報が一行ずつ表示され、それぞれの情報が一つのコンテンツにリンクしていますので、広告も含めて、全ての行を読むことになります。

また、「RSS」を利用する人は、普段から興味のあるコンテンツをクリックすることに慣れていますので、広告であったとしても、興味を引かれた場合には、クリックして広告を見る可能性が高くなります。

「RSS」そのものは20文字~40文字程度の文字情報ですので、それほど多くの情報を伝えることはできませんが、クリックしてもらうことで、伝えたい情報を伝えることができます。

このように「RSS広告」は、積極的に案内するメールを利用した広告と、ウェブサイトを見てもらった人のクリックを待つウェブサイト上でのバナー広告の、ちょうど中間に位置づけられる広告といえます。

今後、「RSS」の利用者が更に増えるに従い、「RSS広告」の配信も今後増えていくと予想されています。

では、この「RSS広告」を医薬品マーケティングではどのように応用すべきでしょうか。

「RSS広告」を配信するためには、まず「RSS」の配信をおこなっている必要があります。
Windows Vistaには「RSS」の閲覧機能が標準装備されているなど、RSS配信のための環境が整備され、今後ますます「RSS」の利用者は拡大します。
もちろん、医療・医学系のウェブサイトでも利用したいと考えるユーザーは増えるでしょう。

一方で、依然として製薬企業のウェブサイトや疾患啓発系ウェブサイトで「RSS」配信をおこなっているケースは多くありません。

まずは、こうした環境の変化に対応するために、自社のウェブサイトに「RSS」機能を備えることで「プッシュ型」のプロモーションを行う準備が必要でしょう。

次に、どんな「RSS広告」を、どのような頻度で配信すべきかを考える必要があります。利用者が「RSS」を受信するそもそもの目的は、「自分にとって有用な、新しいコンテンツが追加されたことを、早く便利に知りたい」です。
したがって、「RSS広告」で「製品プロモーション色」が強すぎると、かえってターゲットである医療従事者の信頼を損なうことにもなってしまいます。
ここで重要なのは、ウェブサイト自体に追加されるコンテンツの内容や更新の頻度と広告のバランスです。
医薬品の場合は、従来から「記事広告」のような「プロモーション」と「情報提供」の中間的な方法論が多用されるので、「RSS広告」で「記事」が追加されたことを知らせる、つまり広告色の薄い「RSS広告」を配信することも一つの手法になりえるのではないでしょうか。
また、ニュートラルな学術コンテンツと製品プロモーションの割合を考えてコンテンツの更新・「RSS広告」配信を行うことも重要です。
(※個人的には「RSS広告」の割合は30%以内が妥当だと思いますが、まだ実証データはありませんので、今後、実証を進めたいと思います。)

今後、発展するであろう「RSS広告」ですが、始まったばかりであり、最適なタイミングや配信の頻度など、まだまだ検討すべき課題も残されています。
そんな状況ですから、先んじて取り組むことで、試行錯誤しながら学ぶべきことも多くあります。

日進月歩のウェブマーケティングやウェブ広告ですが、日頃から忙しい医療従事者への情報提供をおこなうメリットがある「RSS」や「RSS広告」を上手に活用することが必要です。

2008年のウェブマーケティングへの取り組みの一つして、「RSS」や「RSS広告」を始めてみてはいかがでしょうか。

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