今の医薬品マーケターに必要なレジリエンスとは?

さて、今回のテーマは、「レジリエンス」。

先週の「VUCAの時代」との関係で、
最近、ビジネスシーンでもよく取り上げられる言葉です。

VUCAとは、

・Volatility(変動性・不安定さ)
・Uncertainty(不確実性・不確定さ)
・Complexity(複雑性)
・Ambiguity(曖昧性・不明確さ)

という4つのキーワードの頭文字から取った言葉で、
現代の経済環境や企業の経営環境、
個人のキャリアを取り巻く状況を表すキーワードでした。

そんな変化の激しいVUCAの時代を生き抜く上で、
個人や組織に必要とされる能力が、「レジリエンス」です。

レジリエンスとは、本来、環境学で生態系の環境変化に対する
「復元力」を表す用語でした。

その後、心理学で、人の「精神的な回復力」を示す言葉として使われ始めました。

そして最近では、経営学や組織論などビジネスの領域でも、
人材や組織に求められる能力を表す言葉として、
使われるようになってきたのです。

レジリエンスをテーマにしたビジネス書もいくつか上梓されていて、
最近のキーワードの1つとなっています。

定義は、書籍によって表現は異なりますが、

「挫折や失敗があっても何度でも立ち上がり、
目標に向かって成功するまで粘り強く挑戦を続ける力」

と言う意味です。

まさに、医薬品マーケティングにおけるプロダクトマネージャーにも
必要な力ではないでしょうか?

そんなレジリエンスは、『STRONGER「超一流のメンタル」を手に入れる』
という書籍によると、5つの要素があるとされています。

エッセンスだけを簡単に整理すると次の通りです。

1)能動的な楽観主義
自分には物事をいい方向に変える力があると信じて、
自らが逆境の中にチャンスを見つけ、問題を効果的に解決する力。

2)決断力と行動力
不透明、不確実な状況下でも、すばやく決断し行動する力。

3)道徳的な指針
「正直さ」「高潔さ」「誠実さ」「倫理的な態度」などの
公的な立場、社会的に正しい立場をとる力。

4)粘り強さ
挫折や逆境を経験してもあきらめず、強い目的意識を持って行動し続ける力。

5)周囲のサポート
最初の4つは、主に個人の力についてですが、これは組織としての力です。
組織として結束力があり構成員が個人を支援できる文化や
行動規範を持つかどうかも大きな要素です。

医薬品業界もVUCAにさらされている今、逆風がいつ吹いてくるかもしれません。
そんな中では、医薬品マーケターもマーケティング部門も、
レジリエンスが重要になってくるのではないでしょうか?

このコンテンツが、医薬品マーケティングのアイデアのヒントになれば幸いです。