医薬品業界でも必要!インサイドセールスとは?

さて、今回は、インサイドセールスについて。

最近注目されているインサイドセールスとは、見込み顧客に対して、メールや電話・Web会議ツールなどを活用し遠隔化した営業を行う新しい営業手法のことです。
「内勤営業」や「リモートセールス」とも言われています。

B to Bのビジネスを行う多くの企業では、マーケティング部門とセールス部門に分かれています。
インサイドセールスは、マーケティング部門とセールス部門の中間的な役割を行います。

インサイドセールスは、国土の広い米国で訪問せずに営業活動を行うために生まれた手法です。
一般的には、内勤で活動を行い、見込み顧客の選別や商談機会を作り、営業部門に渡します。
あるいは、訪問せずに受注や契約まで行う企業もあります。

日本では、アフターセールス部分を内勤で行うことまでを含めて、
インサイドセールスと呼ぶことが多いようです。

インサイドセールスは、営業部門の職務範囲が広すぎることから、
役割の一部を分けることで企業としての効率の最適化を狙ったものです。

B to Bの営業部門は、潜在顧客の発掘・情報収集から営業先の選定、
アポイント、訪問、ニーズ把握、提案、商談、受注、契約までを行っています。
この範囲を一人でこなすと訪問可能な顧客数が限られたり、場合によっては無駄な訪問の発生が増えます。

つまり、営業マンのスキルや能力に頼るために、
全体として効率が悪くなってしまうことがデメリットになっています。

そんな中、最近、注目を浴びつつあるのがインサイドセールスです。

具体的には、インサイドセールスは、マーケティング部門で選別した見込み客、あるいはその候補に対して、
継続的にメールや電話でコミュニケーションをとり続けます。
そこで、ニーズの深さ、競合商品の状況、予算などの情報を探ります。
その中での商談で受注の見込みがある程度あると判断された段階で、営業部門にパスします。
そのため、営業部門では無駄になる確率が低い見込み顧客だけを訪問することができるのです。

また、インサイドセールスは、商談まで進んだのちに失注したクライアントや何らかの事情で保留しているクライアントへの定期的なフォローも行います。
これを続けることで次にチャンスがあるタイミングで営業にパスできるのです。
これで機会損失を防ぐことができます。

最近では、インサイドセールスの支援を行う企業も登場しているので、
自社でインサイドセールス部門を立ち上げることなく、こうした企業へ委託することもできるようになってきました。

現在、製薬企業の電話によるコミュニケーションをサポートする企業もありますが、これもインサイドセールスの1つです。

今後はこうしたサービスがもっと増えてくる可能性もありそうですね。
インサイドセールス導入の検討を含め、
営業効率の向上には今の組織や役割を見なおして再構築することも大切ではないでしょうか?

次回は、インサイドセールスのメリットとデメリットを取り上げます。

このコンテンツが、医薬品マーケティングのアイデアのヒントになれば幸いです。