医薬品マーケティングもインバウンドマーケティングが主導?

さて、今回のテーマは、「インバウンドマーケティング」です。

ウェブサイトやSNSなどが無かった時代は、
企業はマス広告、イベント、DM、テレコールなどが主体のマーケティングを
中心的な活動として行ってきました。
顧客も商品やサービスの情報の多くを、こうした手段で入手していました。

医薬品マーケティングでも、MR活動、講演会、MRが提供する冊子、
情報誌の郵送が主な情報提供の手段でした。

このような企業主体で広告や情報提供を行うことを、
「アウトバウンドマーケティング」と呼びます。
20世紀のマーケティングは製薬企業もほとんどが、
アウトバウンドマーケティングを行っていました。

21世紀に入るとインターネットの普及によりウェブサイトや
メールマガジンによる情報提供が活発化してきました。
医薬品マーケティングでも、医療従事者向けウェブサイトや
メールマーケティングが情報提供の手段に加わりました。

この段階でも、情報提供の主体は企業です。
ですから、ウェブサイトをバナー広告で広めたり、
メールマーケティングを行うなどもアウトバウンドマーケティングです。

さらに時代がくだるとGoogleによる検索エンジンの進化、
SNSなどの普及による企業以外の個人の情報発信が爆発的に増えました。
もちろん、企業がウェブサイトやSNSを通じて発信する情報も増えています。

そんな情報過多時代の今、潜在顧客や顧客が欲しいのは、
押し付け型のマーケティングメッセージではなく、
自分が興味を持てる、自分が欲しい情報です。

そんな背景の中で注目度が高まっているのが、インバウンドマーケティングです。

インバウンドマーケティングとは、

・ブログやeBook、ホワイトペーパー、ニュースリリース、動画などの
コンテンツをウェブサイトやSNSで公開する
・それが検索エンジンの検索結果ページに上位表示されることで見てもらえる
・ソーシャルメディア(SNS)で共有・拡散される

といった取り組みの結果、

・見込み客が、自社やその商品・サービスに興味を持つようになる

というようなマーケティングです。

見込み客が、自ら企業に向かってやってくることから、
「インバウンド」の名がついたのです。
コンテンツマーケティングによるSEO対策の強化も
インバウンドマーケティングの一部です。

医薬品マーケティングでも、インバウンドマーケティングに取り組んでいる
製薬企業が増えつつあります。
また、疾患啓発やDTCマーケティングでは、
今後、インバウンドマーケティングの重要性が高まります。

ぜひ、この概念を理解してインバウンドマーケティングに
取り組んでみてはいかがでしょうか?

このコンテンツが、医薬品マーケティングのアイデアのヒントになれば幸いです。