さて、今回のテーマは、「グロースハック」。
グロースハックとは、ここ数年で注目されるようになった概念です。
まだ定義が確立していませんが、
「商品やサービスに関して、課題や改善点をモニタリングしながら、
できるだけ費用をかけずにその商品・サービスを成長させること」です。
マーケティングが、できあがったサービス・商品の「売れるしくみづくり」に焦点が当たっているのに対して、グロースハックは、「商品やサービスそのものの改善」に焦点が当たっています。
医薬品の場合は開発期間が長く、マーケティングできるまでのサイクルも
長くなりますが、インターネット・サービスでは、
PDCAを早く回転させることができます。
また、早くPDCAを回せなければ、ユーザーの不満が大きくなったり、
飽きられたりします。
そのため、グロースハックを専門に行う「グロースハッカー」という職種まで登場してきているのです。
TwitterやFacebook、InstagramなどのSNSの
ここ数年間での急成長を支えた一つの要因が、
「グロースハック」だと言われています。
グロースハックは、サービスや商品に「完璧」をもとめず、
ある程度の完成度でリリースし、
その後、ユーザーの視点で連続的かつ継続的に改善を行うものです。
グロースハックには、大切な3つのポイントがあると言われています。
1つめは、商品やサービスの見せ方や訴求ポイントだけでなく、
商品やサービスそのものの改善に焦点が向いていることです。
これは、冒頭でのグロースハックの概念でも説明しました。
2つめは、ユーザーの集客から収益化を含めたサービスまでを
範囲としてとらえていることです。
そして3つ目は、仮設の立案とKPIの設定、
そしてデータを分析し・モニタリングを怠らないことです。
製薬企業の開発そのものでこれを行うことと、
インターネットサービスでは時間軸が異なるので、
医薬品開発にこの概念をそのまま取り入れるのは難しいかもしれません。
しかし、医薬品のウェブマーケティングの手法や手段を改善する際には、
グロースハックの考え方は応用できるのではないでしょうか?
次回は、グロースハックのプロセスを取り上げます。
このコンテンツが、医薬品マーケティングのアイデアのヒントになれば幸いです。