小さな積み重ねで大きな差!CTAとは?

さて、今回は「CTA」を取り上げます。

CTAとは「Call to Action」の略で、ウェブサイト上でユーザーのクリックを促進し、アクションを完遂させることです。

「購入」や「登録」をして欲しい場合、そこに「ボタン」や電話番号を載せたり、アクションを促すパーツを置いたりします。たとえば、疾患啓発のウェブサイト上には、「今すぐ、症状をチェック!」や「クリニック・病院を検索」と書かれたボタンがあります。この行為を喚起することがCTAで、ボタンのことをCTAボタンと言います。

通信販売のマーケティングではこのCTAも重要であり、アクション喚起のコピーやボタン色のちょっとした違いなどで、コンバージョン(行為を起こすこと)率に差がでることが知られています。

一例ですが、「購入ボタン」は「緑」にすることで成約率が高まるなどの検証がなされており、CTAボタンを改善することがウェブマーケティングの重要な課題の1つとなっています。

なぜなら、医師やその疾患の患者さんがせっかく目的のページに来ても、「購入」・「登録」や「資料請求」など、期待するアクションをしてくれなかったら、
1.広告やSEOでページを知らせる
2.コンテンツを読んでもらう
といった努力が水の泡。

つまり、ページへの集客がうまくいっても、コンバージョンしなければ、そこまで費やしたコストは無駄となるのです。医薬品マーケティングにおいてもこのポイントは同じで、疾患啓発や医療従事者向けサイトでCTAを考えた設計にすることは重要です。

今回、CTAボタンとその周辺についてのポイントをいくつか示します。

1)可能な限りコピーを具体化する
たとえば、「今すぐ病院を検索」よりも「今すぐ○○病の専門病院を検索」の方が具体的です。わかりきっているようですが、最後の念押しには大切です。また、その疾患の患者さんなら、自分に関係のあることがより明確なるので、疾患名や「専門」「専門医のいる」といった言葉は響きます。

2)必要に応じて選択肢を提供する
疾患啓発ウェブサイトの最終目的は受診して頂くことです。しかし、(潜在)患者さんは「心配だけどまだ病院までは行きたくない」「本当は大丈夫かも」といった状態で見ている場合が多いでしょう。そんな場合に「今すぐ病院を検索」だけだと、アクションに至らないケースも多々あります。

ウェブサイトに一度訪れた方をフォローしたいなら、「○○病小冊子をダウンロード」などをあわせて設置し、名前とメールアドレスを取得するなどが考えられます。アクションのハードルが低い場合、選択肢は邪魔ですが、高い場合は、最終的に求めるアクションよりハードルの低い選択肢を用意することは効果的です。

3)先取りして不安を解消する。
アクションする際に人は、手間は?お金は?信用できる?といったことが頭をよぎります。想定される抵抗感を払拭できる内容を、ボタン付近に記載することも重要です。

4)デザイン的な工夫
ボタンやその周りにアイコンやイラストを置いてわかり易くする、面白い・可愛いと感じてもらえるようにするなど、そのウェブサイトの目的や内容を考慮した上で、デザインを工夫することも大切です。

5)限定性・希少性を持たせる
期日や人数制限などがある場合は、それを明記することも効果的な手法です。期日であれば「あと○○日!」と明記することで、何も記載しないより成果があがるのが一般的です。

こうした工夫の1つ1つは、地味で手間のかかる取り組みですが、長期的には成果に大きく関わってきます。

医薬品マーケティングにおいても、医療従事者向けサイト・疾患啓発サイトともに、CTAを考えた工夫も重要です。是非、自社のサイトのCTAをチェックしてみてはいかがでしょうか?