医薬品マーケティングでも今後必要になる効果指標!? CPIとは?

さて、今回は、ウェブマーケティングの指標の1つである「CPI」を取り上げます。

ウエブマーケティングと言えば、よく登場するのが3文字の略語。
今回もそんな例の1つであるCPIです。
CPIとは、Cost Per Installの略号です。

これで察しが付くと思いますが、
スマホなどでアプリを1つダウンロードしてもらうためのコストのことです。

医薬品マーケティングでは、まだアプリを配信する手法は活発ではありませんが、
ゲームなどエンターテインメント系のマーケティングでは、
アプリ配信は一般化しています。

となると、当然、アプリをインストールしてもらうための広告も色々と生まれます。
そして、その成果を測る指標がCPIです。

このCPIは、
1)広告配信先のユーザーの興味や関心、嗜好がアプリのコンセプトと合致しているか?
2)ユーザー自身がアプリに対して大きな魅力を感じるか?
によって、高くなったり低くなったりします。

したがって広告代理店は、
1)に注力して良いターゲットに配信できるメディアや広告を選ぶ努力をする。

広告主、つまりアプリ開発会社は、
2)に注力して、魅力的なアプリを作る努力をする
ことになります。

これは、どちらも良い意味で努力するマーケティングとして健全な姿ですね。

ところが、実はこのCPIとアプリの広告は、問題があることで話題になっているのです。
アプリのインストール促進の広告は、
「リワード広告」と呼ばれるインストール課金型の広告がよく活用されます。

この広告には、アプリをダウンロードして、
インストールしたユーザー毎にポイントなどのインセンティブが入るものがあるのです。
要は、自分でアプリをインストールすれば自分が得をするのです。

その仕組みのため、アプリそのものに興味が無くても、
インセンティブ欲しさにアプリをインストールするという「インセンティブ力」
がはたらいてしまうのです。

それでは、広告主にとってマイナスでは?
と考えてしまいそうですが、そうでもないのです。

ゲームなどのアプリが、
大量の広告で人気アプリランキングに一時的にでもランクインすれば、
それで目立ってアプリのインストールが伸びる可能性が高まります。
だから、広告主にとってもやり方次第では、
結果的にCPIが下がっても、高い成果が上がるメリットがあるのです。

しかし、これで上がったランキングは、
正当な人気ランキングというには問題がありますね。
アプリのプラットフォームを運営するアップルは、このことを問題視しています。
こうした広告手法によるランクインは、
人気ランキングの意図的で不当な操作と考えたからです。

医薬品マーケティングやDTCマーケティングでも
今後、アプリを使ったマーケティングを行う機会が増えてくる可能性が高いと思いますが、
さまざまな広告手法とそのメリットやデメリット、
そして問題点などを理解しておきたいですね。

このコンテンツが、医薬品マーケティングのアイデアのヒントになれば幸いです。