BERTアップデート日本で始動!医薬品マーケティングへの影響は?

さて、Googleが始めたBERTアップデートが昨年12月いよいよ日本でもスタート。

今回は、医薬品マーケティングにおける疾患啓発サイトへの影響と対策を考えてみます。

Googleの発表によると、BERTアップデートとは、「ニューラルネットワークと呼ばれる脳機能に見られる特性に類似した数理的モデルの技術を駆使したAIによる自然言語処理を適応したアップデート」のことです。

BERTアップデートの目的は、「ユーザーの検索意図をより深く理解して、適切な検索結果を表示する」ことです。

概念的には理解できますが、実際にウェブサイトのSEO対策で従来と何が変わるのか、また、何をすれば良いのかわかりませんね?

医薬品マーケティングの一環として、疾患啓発サイトの企画や運営に携わられている方々は、これにどう対応すればよいのでしょうか?

残念ながら現時点では正解はありませんし、事例も多くないのが実情です。
また、BERTアップデート後の時間経過も長くないので、実際のところはよくわかりません。

しかし、SEOコンサル会社がBERTアップデートを解析して、ある程度の方向性を示しています。

そこで、今回は疾患啓発サイトでも適応可能なBERTアップデートの3つの対策をご紹介します。

1)ユーザーの検索意図にピンポイントで回答

今回のBERTアップデートによって、ユーザーが検索によって知りたいことにピンポイントで回答することの重要性が高まったと言われています。

従来は、10,000文字以上の長文ページを作って、1つのテーマを網羅することで大きな成果を得ていました。
例えば、大きなテーマが「糖尿病」なら、1ページに「症状」「原因」「診断」「治療」などが網羅されているページが良いページでした。

そして、その中で糖尿病全般に評価の高いページが、「糖尿病」「糖尿病 症状」「糖尿病 原因」などのキーワードでの検索で、上位表示できていました。

しかし、今後は長いページを1ページ作るより、「症状」「原因」「診断」「治療」でページを分ける方が、ユーザーの検索意図にピンポイントで回答できるので上位表示しやすいようです。

2)ページ間の関係性を構造的に示す

今、大きなテーマである「糖尿病」で1つのページを作らず、「症状」「原因」「診断」「治療」でページを分ける方がSEO的に有利であることを説明しました。

その一方で、ページ間の関係性を適切に示すことが大切です。

具体的には、関係のあるページを「アンカーテキスト」でリンクしたり、パンくずリストなどで構造化を徹底することが大切です。

3)ユーザーが検索に使う用語を網羅してコンテンツを作成

かつては、大テーマのキーワードの出現率が4%~6%程度、次のキーワードの出現率が2%~4%程度が、SEOのために良いとされてきました。

例えば、「糖尿病 症状」で検索順位を上げたい場合、「糖尿病」を4%~6%程度、「症状」を2%~4%程度でコンテンツを作れば良いとされてきました。

しかし、BERTアップデート後は、キーワード出現率はそれほど重要でなくなってきました。

一方、上位表示を目指すキーワード以外の類義語をコンテンツ内に増やすことと他の上位表示サイトで頻出する単語である「共起語」を増やすことが重要になってきました。

例えば、ライバルサイトが「糖尿病 検査」で上位表示しているとします。
そのページや他の上位表示サイトで「学会」という単語が使われていて、自社ページでは使っていない場合は、その単語をコンテンツに追加することが必要なのです。

「共起語」を増やすことは、以前からも重要でしたが、BERTアップデートでさらに重要性が高まったようです。

Googleは、次から次へ検索アルゴリズムのアップデートを繰り返しますが、それに合わせて、医薬品マーケティングでも疾患啓発サイトのコンテンツのあり方の見直しが必要なのです。

このコンテンツが、医薬品マーケティングのアイデアのヒントになれば幸いです。