「リッチコンテンツ・マーケティングの時代~動画、音声、Flashがネットマーケの常識を変える」 織田 浩一・須藤 慎一・橋本 雄一

リッチコンテンツとは、「テキスト」だけではなく、「音声」や「映像」などを駆使したコンテンツのことです。昨年、Googleによる買収を機に、大きな話題となったYou Tubeがその可能性の大きさを示したのがリッチコンテンツ・マーケティングです。「ビデオ動画」を中心とするリッチコンテンツ・マーケティングは米国が先進国ですが、日本においてもマーケティング活動にウエブサイトや携帯サイトに「映像」を活用する企業が増えつつあります。

本書では、「ビデオ動画」先進国である米国の事例、証券会社他日本におけるいくつかの事例、そして製薬業界でも、DTCマーケティングの手法の一つとして実施されはじめた「メディ・シネマ」が紹介されています。加えて、モバイルの可能性、ネット動画の最新技術、動画、携帯電話に対するアンケート結果などの具体的な実例が紹介されています。さらには、ネット動画制作に関する企画から編集、配信にいたるまでの基本的な知識までまとめられています。

ブロードバンドの進展、ネット人口の更なる拡大といった環境面の整備、そして顧客からの「よりわかりやすい情報提供」「魅力的なコンテンツの要望」などニーズを考えれば、医薬品マーケティングにおいても「メディ・シネマ」だけではなく、今後、「リッチコンテンツ・マーケティング」を駆使した戦術の必要性が高まってくることでしょう。

本書は、「リッチコンテンツ・マーケティングの入門」かつ「最新事情の把握」のためには、有用な書籍だと思います。製薬企業のプロダクトマネジャーの皆さんにも担当薬剤のネット戦略を考える際にも参考になるのではないでしょうか。

メディ・シネマ「夏のゆずりは」

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