「勝つには理由(わけ)がある」 武 豊/オリビエ ペリエ

番外編??です。

今、12月24日の16時過ぎですが、ディープインパクトが有馬記念で見事に有終の美を飾りました。そして、2着にはポップロックが入りました。優勝騎手は武豊、そして2着はオリビエ・ペリエ。武豊については、ほとんどの方がご存知でしょうが、オリビエ・ペリエについて、最も印象的なスゴサを紹介しますと「今年、ディープインパクトが3着(後に失格)だった凱旋門賞を3連覇したジョッキー」ということになります。

二人がこの本の語り手です。

本書は、日本を代表するトップジョッキー武豊、フランスのトップジョッキー、オリビエ・ペリエの二人が、「競馬」に関して、何を考え、どんな努力をしているのかを25項目について、それぞれの思いを語った書籍です。

競馬のことに興味にない方にとっては、意味のわからない用語や内容も多いこと、ビジネスに関連する内容ではありません。したがって、この書籍から、直接的なビジネス上のヒントを得る部分はあまりありません。

しかし、どんな仕事であっても超一流のプロフェッショナルの「言葉」や「考え」から学ぶ点は多数あります。

私自身が、二人の話から得た「気づき」について、紹介します。

●「世界へ」から

より大きな世界から自分の立ち位置を見ることで、将来へ備える。
楽しんで、業界外や専門外の世界から学び、そして実践することで、外から見た自分の専門性や自身が属する業界の長所や短所が見えてくる。

●「ジョッキー」「大一番」から

プロフェッショナルにおいて、「技術」や「スキル」は、大変重要であるが、それを支えるのは、むしろ「心構え」と「日常」。
向上心・忍耐・勤勉さといったことを大切にし、プロジェクトの大小にかかわらず「当たり前」のことを継続的かつ適切に実行することで、「大一番」に力を発揮できる。

●「実践から」
「長距離戦は、『何かをできる可能性が高いレース』であり、『短距離線は、ミスが許されない』レース。

競馬の短距離・長距離から「経営」を考えるのは、「飛躍」がありすぎますが、この文章を読んで最後に感じたことを記します。

「経営において、長期ビジョンや長期的なスパンで考えれば、打ち手の選択肢は増える。したがって、ある程度の年度でゴールを考え、戦略を考えることが必要。しかし、短期で見れば「やるべきタスクをきっちり行うこと」ことが重要である。」

競馬は、レースそのものが、長距離と短距離と明確に区別されていますが、経営は長距離と短距離レースがミックスされたレースのようなものに感じました。

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