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医薬品マーケティングでも重要!リードナーチャリングとは? Part-2
さて、前回は、「リードナーチャリングとは?-Part1」と題して、リードナーチャリングとは何か?それが適した商品・サービスは?また、顧客は?
について触れました。

今回は、「リードナーチャリングとは?-Part2」と題して、医薬品マーケティングにどのように適応できるかについて考えてみます。

「リードナーチャリング」とは、「何らかのコンタクトがある」「Webでのアクションでコンタクトがある」にもかかわらず、まだ購入する段階ではない「見込み前の顧客」が「見込み客」になるまで、コミュニケーションを取りながら関係性を高めていく活動でした。

医薬品マーケティングのケースでいえば、主にまだ自社製品を採用されていないケースに適応されます。

したがって、リードナーチャリングの対象となる可能性があるのは

[1]自社の「ターゲット医師」で、新発売時または導入期において未採用の医師
もともと「ターゲット」ですから、MR活動が主体となりますが、マンパワーが不十分な場合やMR活動とのシナジーを期待する場合は、対象となります。
MRも短い期間でターゲット医師すべてをカバーできませんから、製品の上市直後から導入期では、この層にもナーチャリングは有効です。

[2]自社の「ターゲット医師」でなくて、新発売時または導入期において未採用の医師
MR活動の対象ではなくても、自社製品の採用件数が確保できた後、さらに採用件数を拡大を目指すタイミングとなる
製品導入期の後期や成長期ではこうした層も対象となりえます。

また、「自社のターゲット」は、静的にとらえるのではなく「動的」にとらえた場合、ある時点でターゲットではなくても、近い将来「ターゲット」にかわることもあり得ます。

この層には、医学雑誌や他のポータルサイトから自社のウェブサイトへ誘導し、リードナーチャリングを実施していくことが良いでしょう。

[3]研修医を含む処方権の弱い若手医師
特定の製品ではなく、長期的な取り組を考えたナーチャリングが必要なので、個別の製品戦略にはあまり向かない対象となります。

[4]領域のKey Opinon Leader
自身でウェブやブログなど開設したりしているKOLは対象になると思いますが、医薬品マーケティングではウェブよりもリアルで活動を行う方が良いでしょう。

可能性としては、[1]から[4]まで考えられますが、[1]あるいは[2]を対象とするのが現実的だと思います。

それでは、具体的にどのように進めていくかのでしょうか?

1)個別の「行動」をモニタリング

従来のウェブマーケティングでは、ウェブ全体のアクセス数やページビューなどの評価指標、あるいは「コンテンツ別」「対象セグメント毎」の評価指標が主だったものでした。
つまり「量」の視点と自社のウェブからの視点で分析されているケースが殆どです。

一方、リードナーチャリングでは、「個」と「質」の視点で、対象者のウェブ上の「行動」をモニタリングすることが必要です。

具体的には

[1]来訪目的・動機
・来訪日時
・来訪元のウェブサイトは?
・どのような検索キーワードでたどりついたか?
・閲覧したページ、コンテンツはどれか?
・閲覧した時間は?
・ウェブ内の閲覧行動は?

[2]採用プロセスやマインド
・最もよく見るコンテンツはどれか?
・一定期間に何回アクセスがあるか?
・アクセスと次のアクセスの間隔は?

などといった、情報です。

こうした行動を分析し、対象者がいまどの「採用プロセス」のどのステージにいるかを分析することがポイントとなります。


2)採用プロセス別コンテンツ設計

医薬品の採用プロセスをモデル化すると

[1]Attention/Awareness 製品に気づく、知っている
[2]Interest 興味がある 
[3]Search 検索・探索する
[4]Evaluate 評価・比較する
[5]Trial Use 試用する
[6]Regular Use 本格使用する
[7]Share 情報を共有する

が、その一つです。(当社では、アイストラスモデルと呼んでいます。)

リードナーチャリングの対象となるプロセスは、[1]〜[4]まで、「試用」までいけば、一旦、ナーチャリングは完了です。
(*広い意味では、試用→本格使用の段階でも、さらに処方アップをウェブ経由で実施することも「ナーチャリング」と考えられます。)

リードナーチャリングを仕掛けるには、[1]→[2]→[3]→[4]と段階的に進んでもらえるようなコンテンツの設計が重要です。

たとえば、[1]では、製品情報概要などの基本情報やすぐに特徴がわかるサマリー情報、[2]では、リッチコンテンツを利用した製品の特性や競合品との違いがわかる情報、[3][4]では、文献や臨床試験結果などのエデビデンスなどといった分類を行って、それに当てはまるコンテンツを設計し、分類します。

情報配信の方法としては、「会員登録」した段階から、一定期間は、個別に「ステップメール」で、コンテンツを順序よくを配信することも手法として考えられます。


コンテンツの分類や配信方法は画一的に実施するのではなく、1)で示したように個別の「行動」をモニタリングした上で、それを分析して試行錯誤をくり返しつつ、継続的な改善が必要です。

3)MR活動へのシフト

ウェブサイト内での対象者の「行動」が、一定水準になった以降は、ウェブよりもMRが訪問してディテールを実施するタイミングです。
製品の採用プロセスでいえば、「自社のターゲット医師でなくて、新発売時または導入期において未採用の医師」であっても今後、ポテンシャルが高いと判断されれば、[4]「Evaluate」の段階からはMR活動へシフトすべきです。

リードナーチャリングは、ウェブだけで完結させるものではなく、「採用プロセス」の初期段階でMR活動を補完するものですから、どの医師に対して、どのタイミングでMR活動へシフトするかを見極めることが重要なポイントです。

これに関しては、行動情報を分析して、スコア化する取り組みも必要になってきます。



このコンセプトが唱えられたのは、最近で事例もそれほど多くありませんが、医薬品のウェブマーケティングでも非常に重要だと思います。

一方、リードナーチャリングに取り組むには、その企画から運営までを一貫して実施するための組織体制も考えなければなりません。

そのため、コンセプトは理解できても実現するには、それ相応の時間、費用が必要ですが、先行すれば競争力も高まります。

是非、研究を進め、自社の目的やステージにあったリードナーチャリングを検討されてはいかがでしょうか?

当社でも、今後、リードナーチャリングを具体化するための方法論のフォーマット化やシステム開発を進めて行く予定です。

また、本テーマに関して新たなアイデアや方法論などが準備できれば、随時、紹介させていただきます。
 
 
 

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